













「配送先で、毎回待ち時間が発生するんです」
配送のご相談では、走行距離や荷物の量だけでなく、こうした待ち時間も大切な確認項目になります。
待っている間、車は走っていません。
しかし、ドライバーも車両も、その場から自由に動けるわけではありません。
待ち時間も、配送に必要な時間であり、コストの一部です。
ただ、北条送運では、それを「待った分の料金をいただく」という話だけで終わらせたくありません。
毎回同じ場所で待っているなら、
そもそも、待たなくていい方法に変えられないか。
今回は、そんな配送改善の考え方についてお話しします。
たった2kmでも、3時間待てば話は変わる
例えば、営業所から納品先まで、わずか2kmの配送があったとします。
荷物には特別な養生も必要なく、走行距離も短い。
それだけを見ると、
「それほど運賃はかからないのでは?」
と思われるかもしれません。
ところが、納品先で3時間待つことになったらどうでしょうか。
その間、ドライバーは次の配送へ向かえません。車両も、別の仕事には使えません。
距離は2kmでも、仕事としては3時間以上拘束されている。
ここを抜きにして、配送の費用は考えられません。
待ち時間のコストを考えるとき、分かりやすいのは、ドライバーの時間単価を基準にする考え方です。
ただし、実際の待機料金の扱いは、契約や事前に確認した条件によって決まります。待ったら何でも自動的に追加請求する、ということではありません。
大切なのは、走っていない時間にもコストがあると共有することです。
待っている間に、別の仕事ができたかもしれない
待機による影響は、その時間の人件費だけではありません。
もし3時間の待機がなければ、別の配送を1件、2件できたかもしれない。
もちろん、必ず別の仕事が入るとは限りません。
それでも、車両とドライバーが拘束されている間は、その仕事を受ける機会そのものが失われます。
つまり、待ち時間には、
その時間にできたはずの仕事ができなくなる、という影響もある。
燃料をあまり使っていないから安い。
近い場所だから安い。
配送は、それだけでは決まらないのです。
でも、「待機料金をください」で終わらせない
待機にかかる費用を、適切に運賃へ反映することは必要です。
一方で、毎回同じ場所で、同じ理由で待っているなら、料金の話とあわせて確認したいことがあります。
「なぜ、ここで待ち時間が発生しているのか?」
荷物の準備が終わっていないのか。
受け入れ可能な時間と、到着時間が合っていないのか。
担当者がいなければ受け渡しできない仕組みなのか。
理由が分かれば、改善できる部分が見えてくることがあります。
これは、運送会社だけで決められる話ではありません。
荷主企業様、出荷側、納品先、運送会社で条件を確認し、無理なく変えられるところを探していきます。
朝の配送で起きる「受け取り待ち」
北条送運では、歯科技工物を歯科医院へ届ける配送を行っています。
昼や夕方前であれば、スタッフの方がいらっしゃるため、比較的スムーズに納品できます。
一方、朝の配送では、まだスタッフの方が出勤されていない時間に到着することがあります。
その場合は、受け取れる方が来るまで待つことになります。
これは、スタッフの方の出勤が遅いという話ではありません。
通常の出勤時間と、配送ルート上の到着時間が合っていない。
その組み合わせによって、待機が発生しているのです。
一件の待ち時間が、その後のルートに響く
例えば、その納品先までの3件は順調に回れたとします。
ところが、次の一件で受け取り待ちになる。
その次の納品先が近ければ、先にそちらを済ませることもできます。
ただ、さらに先の納品先までは、移動に15分ほどかかる。
そこまで行って戻るより、その場で待った方が早い場合もあります。
順番を入れ替えれば、すべて解決するわけではありません。
さらに、その後の納品先に、
「10時までに届けてください」
という時間指定があれば、待ち続けることもできません。
先に時間指定の納品先へ向かい、後から戻る。
そうすると、走行距離が増えたり、ルート全体の終了が遅れたりします。
その結果、配送後に予定していた別の仕事へ向かえなくなる可能性もあります。
一件の待機が、後続の配送や、その日の仕事全体に影響する。
だから、待ち時間は単純に、
「そこで10分待っただけ」
とは考えられないのです。
「人が来るまで待つ」以外の方法はないか
そこで現在、改善案として考えているのが、鍵付きの受け取りボックスのような設備です。
事前に決めた場所へ荷物を納めて施錠し、スタッフの方は出勤後に受け取る。
この受け渡しができれば、ドライバーはそのまま次の配送へ進めます。
受け取る側も、配送に合わせて早く出勤する必要がありません。
ただし、これは現時点では検討案です。
設置場所や管理者の了承に加え、荷物に必要な保管環境、安全・衛生面、鍵の管理、納品完了の確認方法などを確かめる必要があります。
ボックスを置けば必ず解決する、という話ではありません。
その荷物を、その方法で確実に受け渡せるか。
荷主企業様や納品先と確認したうえで、採用できる方法かを判断します。
毎日の待ち時間と、設備の費用を比べてみる
仮に、必要な条件を満たす設備が数千円程度で用意できるなら、案件によっては、北条送運側で費用を負担することも検討したいと考えています。
毎回発生する待ち時間を減らせれば、設備にかける費用以上の改善につながる可能性があるからです。
もちろん、設備費をいつでも当社が負担するというサービスの約束ではありません。
実際の費用や管理方法、どれだけ待機を減らせるかを確認して考えることです。
大切なのは、
待ち続けることだけを前提にせず、仕組みを変えるための費用とも比べてみる。
という視点です。
誰かに我慢してもらうのではなく、受け渡し方を変える
ドライバーが毎回我慢して待つ。
納品先のスタッフの方に、早く出勤してもらう。
荷主企業様が、増え続ける費用を負担する。
それだけが解決方法ではありません。
受け取り方法を変える。
到着時間に幅を持たせる。
荷物の準備時間を確認する。
ルートを組み直す。
条件が合えば、受け取り設備を用意する。
誰か一人の負担で成り立たせるのではなく、待ち時間そのものを減らせないか考える。
北条送運が目指したいのは、そういう改善です。
待機を前提にしない配送を、一緒に考える
待っている時間も、ドライバーと車両は拘束されています。
後ろの配送が遅れたり、次の仕事へ行けなくなったりすることもあります。
だから、待ち時間にはコストがあります。
その費用を適切に扱うことと、待機そのものを減らすこと。
北条送運では、この両方を考えたいと思っています。
「毎回、ここで待つんだよな……」
そんな配送があれば、一度ご相談ください。
荷主企業様、納品先、運送会社で条件を確認しながら、
待つことを当たり前にしない配送を、一緒に考えます。