はじめまして。北条送運の代表の益子です!

最近、街を走っていて感じることがあります。

女性の軽貨物ドライバーを見かけることが、以前より増えた気がする。

特に宅配の現場では、女性ドライバーを見かける機会が増えたように感じています。

では実際、軽貨物ドライバーのうち女性はどれくらいいるのか。

そして、軽貨物ドライバーはどんな年齢層で構成されているのか。

気になったので、今回調べてみました。

ところが、調べ始めてすぐに一つの問題にぶつかりました。

軽貨物ドライバーに限定した、男女比や年齢構成の公的な年次統計が見つからない。

ということです。

「女性が増えた気がする」は、本当なのか

今回調べた資料では、軽貨物だけの数字が見つからなかったため、トラックドライバー全体の統計を代理指標として確認しました。

その数字を見ると、女性ドライバーの割合は、

  • 1996年 0.9%
  • 1999年 1.8%
  • 2003年 2.4%
  • 2005年 1.9%
  • 2015年 2.5%
  • 2020年 2.3%
  • 2023年頃 2.5〜3%程度

となっています。

ただし、これはあくまで「トラックドライバー全体」に関する複数の統計・調査を整理したもので、軽貨物ドライバーだけを示した数字ではありません。

だから、

「最近、女性の軽貨物ドライバーが増えた」

と僕が感じていることが、本当に比率として増えているのかは分かりません。

軽貨物そのものの台数やドライバーが増えた結果、単純に街で見かける人数が増えただけなのかもしれない。

あるいは、僕が普段走っている地域では多く見かけるだけで、全国では全く違うのかもしれない。

データがない以上、そこは感覚でしか語れません。

そして僕は、この「分からない」ということ自体が、実は軽貨物業界が抱えている潜在的な課題なんじゃないかと思いました。

一般貨物なら「これから」がある程度見える

一般貨物については、ドライバーの年齢構成などを示す統計があります。

どの年代が多いのか。

若い世代がどれくらいいるのか。

高齢のドライバーがどれくらいいるのか。

そうした数字を見ることで、

「この先、ドライバーはどうなっていくのか」

という見通しをある程度考えることができます。

ところが軽貨物では、それができません。

どんな年代の人たちがこの業界を支えているのか。

男女の構成はどうなっているのか。

そもそも、その基礎になる数字が十分に見えていない。

方程式に例えるなら、

XとYと「=」だけあって、その前に入る数字がない。

そんな状態に近いように感じます。

数字がなければ、そもそも方程式を解くところまで行けません。

軽貨物は、これからどこまで輸送を支えられるのか

僕がこの数字を知りたいのは、単純に

「女性ドライバーは何%いるんだろう」

という興味だけではありません。

一般貨物では、ドライバーの高齢化や人手不足が大きな問題になっています。

これから一般貨物の輸送能力が低下していくとしたら、その一部を軽貨物が担える可能性もあると思っています。

実際、軽貨物の車両数そのものは増えています。

でも、

「車両が増えている」ことと、「将来も輸送能力を維持できる」ことは同じではありません。

例えば軽貨物の中心も高齢層だったらどうでしょう。

逆に20代、30代、40代が多ければ、また見通しは変わります。

女性ドライバーが増えているのであれば、その人たちが長く続けられる仕事や環境について考える必要も出てきます。

だから、

年齢構成や男女比は、軽貨物が今後どこまで社会の輸送を支えられるのかを考えるための基礎データになる。

僕はそう思っています。

業務委託が多いからこその難しさもある

軽貨物の場合、もう一つ難しいところがあります。

多くのドライバーが、社員ではなく個人事業主として業務委託で仕事をしています。

例えば、あるドライバーが現在は北条送運の仕事を週4日、別の会社の仕事を週1日していたとしても、来年にはその割合が逆転しているかもしれません。

そもそも登録していても、現在ほとんど稼働していない人もいるかもしれません。

だから、

「登録されている事業者数=実際の輸送能力」

と単純には考えられません。

これは軽貨物の実態を把握する難しさの一つだと思います。

それでも、まず年齢や男女比といった基本的な属性が分かれば、少なくとも今よりは業界の姿が見えてくるはずです。

安全管理者制度で、少し変わるかもしれない

一方で、今回調べていて一つ期待できることもありました。

貨物軽自動車運送事業では、安全対策の制度が強化され、貨物軽自動車安全管理者を選任する仕組みが始まっています。

個人で事業を行っている、いわゆる一人親方の場合も、自ら安全管理者となるケースがあります。

そして安全管理者の届出では、生年月日を記載します。

ということは、この情報が適切な形で集計・活用されるようになれば、

少なくとも軽貨物の年齢構成については、これまでより実態が見えるようになる可能性があります。

もちろん、届出のために集めた個人情報を統計目的にどう扱えるのかという問題はあります。

また、男女比については別の課題が残ります。

それでも、これまで一度開業届を出した後は行政との接点が限られていた個人事業主とも、安全管理者制度によって改めて接点が生まれました。

この機会が、軽貨物という業界の実態を知ることにもつながっていけばいいなと思っています。

宅配が厳しかったら、「軽貨物をやめる」しかないのか

そして今回、女性ドライバーについて考えていて、もう一つ思ったことがあります。

宅配の仕事は大変です。

一日に多くの荷物を扱い、雨の日も配送する。

当然、重たい荷物もあります。

そんなハードな現場で仕事をしている女性ドライバーを見ると、本当に頭が下がります。

ただ、人それぞれ体力も違えば、生活環境も違います。

これは男女にかかわらない話ですが、女性には女性なりに働き続けるうえで考えなければならないこともあると思います。

そこで、

「宅配はちょっと厳しいな」

となったときに、

「じゃあ軽貨物をやめよう」

しか選択肢がないとしたら、それはとてももったいない。

軽貨物の仕事は、宅配だけではありません。

企業間配送もあります。

定期便もあります。

スポット配送もあります。

もっと違った働き方もつくれるはずです。

北条送運ができること

国や業界全体の統計を整備することは、僕たち一社だけではできません。

でも、民間の会社としてできることはあります。

それは、

「軽貨物を続けたい人が選べる仕事を増やしていくこと」

だと思っています。

宅配が合っている人は、宅配で活躍すればいい。

でも、宅配以外の働き方をしたい人には、別の選択肢がある。

そういう業界になった方が、軽貨物で働き続けられる人は増えるはずです。

北条送運が荷主企業様への営業を続け、企業間配送をはじめとした仕事を開拓している理由の一つも、そこにあります。

もちろん営業の場では、北条送運を選んでいただくために営業します。

でも、その前提として僕は、

軽貨物という輸送手段そのものが、これからもっと社会の役に立てる存在になってほしい。

と思っています。

一般貨物の輸送能力が変化していくこれからの時代に、

「軽貨物には、こういうことができます」

と伝える。

そのうえで、

「その中でも北条送運には、こういう特色があります」

と伝えていきたい。

日々、ハードな現場で走っている女性ドライバーの皆さんには、本当に敬意を感じます。

そして、もし今の仕事が少し厳しくなったときにも、

「軽貨物をやめる」のではなく、「別の軽貨物の仕事を選ぶ」。

そんな選択肢を一つでも多くつくっていく。

それも、北条送運が営業によって仕事を開拓していく意味の一つだと思っています。

軽貨物がこれからも社会の役に立てる存在であり続けるために。

まずは、

「今、どんな人たちがこの業界を支えているのか」

そこがきちんと見えるようになることを期待したいと思います。