はじめまして。北条送運の代表の益子です!
軽貨物との最初の出会いは、2014年でした。
当時の私は、求人広告の代理店で営業をしていました。
2014年の春、高校時代のサッカー部の後輩から連絡がありました。
その後輩が立ち上げに関わっていたのが、株式会社ヒップスタイルでした。
今では全国に展開し、軽貨物だけでなく一般貨物も扱う会社になっていますが、当時はまだドライバーも10人に満たないくらいだったと思います。
そこで初めて、「軽貨物」という仕事を知りました。
というより、私にとっては「業務委託」という募集自体が初めてでした。
アルバイト、パート、正社員、派遣。
そういった求人は何度も扱っていましたが、業務委託は掲載基準も報酬の考え方も違います。
求人広告の営業として3年目に入ろうとしていたのに、知らないことだらけでした。
そこから半年ほど、求人広告を通じてヒップスタイルのお手伝いをさせてもらいました。
そして2014年12月、私は求人広告の会社を退職します。
年が明けた2015年。
今度は広告を書く側ではなく、自分自身がヒップスタイルから仕事をいただき、軽貨物ドライバーとして走り始めました。
最初の仕事は、宅配でした。
これが、私と軽貨物の始まりです。
一年目から青色申告。でも、経営は何も分かっていなかった
個人事業主になったことをFacebookに投稿したところ、幼稚園の頃から高校まで一緒だった友人から連絡がありました。
当時、彼は生命保険会社で働いていて、
という話をしてくれました。
その流れで税理士さんも紹介してもらいました。
だから私は、軽貨物を始めた一年目から青色申告でした。
これは今振り返っても、やっておいて良かったと思っています。
ただ、一つ大きな問題がありました。
全部、任せすぎていたんです。
領収書やレシートをまとめて税理士さんに渡す。
確定申告が終わったら、「今年はこの税金を払ってください」と教えてもらう。
基本的には、それだけでした。
もちろん申告はできています。
でも、私は何も分かっていませんでした。
今振り返ると、あの頃の私は「個人事業主」ではあったけれど、「経営をしていた」とは言えなかったと思います。
走る。
配る。
売上が入る。
税金のことは、分かる人にお願いする。
それを繰り返していました。
どうすれば利益がもっと残るのか。
自分の車を1日動かすと、本当はいくらかかっているのか。
今受けている仕事は、果たして本当に利益が出ているのか。
そんなことは、ほとんど考えていませんでした。
考えていたのは、どうすればもっと配れるか。
朝少し早く行くとか、現場の社員さんとコミュニケーションを取るとか、配達個数を増やすための工夫はしていました。
でも、「数字を見る」という発想がなかった。
これが、今振り返って一番大きかったと思います。
1万7,000円の仕事は、本当に1万7,000円の収入なのか
軽貨物を始めたばかりの頃は、日額の報酬を見ると、それが自分の収入のように感じます。
例えば、
という仕事があったとします。
1万7,000円もらえる。
一見すると、それなりの金額に見えるかもしれません。
でも、車を走らせればガソリンを使います。
任意保険も必要です。
オイルも交換します。
タイヤも減ります。
バッテリーもいつか交換します。
2年に一度は車検も来ます。
車そのものだって、永遠に使えるわけではありません。
目の前で毎日出ていくガソリン代は分かりやすい。
でも、タイヤ代や車検代のような、「今日払わない経費」は見えにくいんです。
仮に、そういった固定費・変動費を1日あたりに直して5,000円かかっていたとします。
1万7,000円、マイナス5,000円。
残るのは、1万2,000円です。
10時間働けば、1時間あたり1,200円。
ここまで計算して初めて、
という話になります。
でも、昔の私は、ここまで見ていませんでした。
「こんなにお金かかるの?」は、突然やってくる
もっと怖いのは、そのことに気付かないまま走り続けることです。
1万7,000円入ってきた。
そこから今日使ったガソリン代を払った。
残った分を生活費として使った。
それを続けていると、ある日突然、
「タイヤ交換です」
「車検です」
「バッテリー交換です」
「飛び石でフロントガラスが割れました」
ということが起きます。
いや、車検なんて突然でも何でもないんです。
2年に一度、必ず来ます。
タイヤだって、走っていれば必ず減ります。
本来なら、その日の売上の中から、将来必要になる分も少しずつ残しておかなければいけない。
でも、それを知らずに全部使ってしまったら、
となります。
そして所属している会社に、
と相談する。
数万円なら、翌月節約して戻せるかもしれません。
でも、大きな修理が重なれば、翌月も前借り、その次も前借り。
そんな状態になることがあります。
これは本人だけの問題なのか。
今の私は、そうは思いません。
仕事を渡す会社側も、その仕事でドライバーが継続していけるのかを考えなければいけない。
だからこそ、原価を見る必要があります。
それを知ったのは、軽貨物を始めて約10年後でした
2015年から個人事業主として走り、2018年には人を抱えるようになり、会社も作りました。
それでも、経営に必要な数字を十分に理解しないまま進んでいました。
それが変わったのが、2024年に六興実業株式会社に入ってからです。
そこで一般貨物の運送会社に対して、
と提案する仕事に携わりました。
車両1台にいくらかかるのか。
1キロ走るのにいくらかかるのか。
1時間動かすのにいくらかかるのか。
それを数字にしていく。
そこで初めて、自分の過去とつながりました。
軽貨物を始めて、およそ10年経ってからでした。
今になって思います。
もっと早く知っておけばよかった。
ただ、知らなかった10年間があったからこそ、今はこの数字の大切さを実感できているのかもしれません。
だから北条送運では、まず自分たちが数字を見るところから始めます。
ドライバーさんに、
と言う前に、
まず会社側が、そこを見る。
私自身ができていなかったことだからこそ、今度はそこからやっていこうと思っています。